2013.11.29「ホイール組」
マウンテンバイクの組み立て、まずはホイール。

今回は手組なのでまずはスポークの長さを算出し、ホイールスミスの緩み止めを塗って乾かしておく。
色々試しましたが、このホイールスミスで処理しておくと、ネジが固着しないのが良いです。緩み止めも勿論ですが、古くなっても振れとりがきちんと出来るんです。
古くなるとネジが錆びたり、ネジの間にゴミが詰まってしまったりして調整出来なくなる事が結構あるんです。
又ネジを固着させてしまう緩み止めもありますが、同じ事で、何かあった時にニップルが動かないと調整出来ないので困ってしまいます。自分はホイールスミスが一番良いと思います。
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以前、一度お願いしてホイール組の神様と言われる鉄沢さんにお話を聞かせて頂き、色々教えて頂きました。
完組ホイールがない時代、鉄沢さんの組んだホイールはムッチャ走ると選手の声を聴き、何がそんなに違うんだろうとお話が聞きたかったのです。

そんな特別な事はないと言われましたが、色々ヒントは頂きました。まっすぐに組むだけならちょっと練習すれば出来ると思いますが、振れにくい、走るホイールを組もうと思うとホント奥が深いと思います。

店を閉めて、遅くからいい気になって1セット半(3本)組み上げたら、えらい遅い時間になってしまいました。集中するとホント時間忘れますね!又朝走れんな・・・・。

ホイール組は好きなんで手組のホイールなら任せて下さい!勿論MAVICのホイールも得意ですよ!

前にも書きましたが
手組のホイールと完組(完成品)のホイールとどちらが良いですか?と言う相談が良くあります。

「どちらも良いです」って・・・・答えになってない(笑)。

どんな使い方をされるのか、どんな所を走るのかお伝え下さい、提案させて頂きます。

手組は組む方の技量で善し悪しが変わると思います。
スポークのテンション固め、柔らかめとか自分の好みに合わせることが出来ます。古くなっても同じパーツと言うこだわりが無ければ直せます。
ブルペに参加の方は手組で組んで欲しいというオーダーが多いですね。乗り心地重視なのでしょう。
パリールーベも同じ意味で手組のホイールが多数派でした、でも今年見に行きましたがプロのレースはカーボンディープのホイールだらけでした。このレースでも手組ホイールは少数派になってしまいましたね!

完組はリム、ハブ、スポークが専用設計のため突っ込んだ設計が出来ます。手組と比べるとカッチリ感が違います。横剛性は圧倒的に完組のホイールが優位です。単純に速く走るなら完組でしょう!
リア車輪の左右のスポークテンションの差を少なくする様な構造とかベアリングの位置等、トータルで考えるのでやはり良い物が出来ると思います。

軽いホイール=速い、と言う方程式は間違っていないとは思いますが、シチュエーションによっては重たいホイールでも速く走れますね!ディープリムって重いですがスピードが乗ってしまえば維持するのが楽です。でも加速、減速が多い場所なら外周の軽いホイールの方が有利です。走る場所によって選びましょう!

重量を軽くするだけなら部品を軽い物にすれば良いのですが、軽いリム、細いスポークや剛性の低いハブを使うとスポークのテンションをある程度上げても剛性が無くフニャフニャのホイールになってしまいます。
ダンシングするとたわんでブレーキに擦ってしまうとか、タイヤに空気が入っていないような引きずった感じがする、軽いだけで走らない車輪になってしまいます。見かけの重量にだまされないようにしましょう!

組んだ後も出来れば一度慣らしてから調整して頂くと良いかも。自分は慣らさなくても良いくらいにある程度仕上げますが、ただ組み上げただけだと初期の振れが出やすいです。

おおっ、段々話がズレてくる・・・、今日もホイールのご相談のお客様、その使い方ならCXR-80がバッチリハマります!と提案させて頂きました。

そろそろボーナスシーズンですね!費用対効果が一番高いホイールに投資しては如何ですか!

と最後は営業で締めくくります(笑)!!
by bike-quest | 2013-11-29 23:56
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